いのちの電話の相談員になるにはどうしたらいい?【完全保存版】

いのちの電話の相談員になるにはどうしたらいい?【完全保存版】

はじめに

あなたは「いのちの電話」を知っていますか?「いのちの電話」とは、生きているのが辛いと感じている方に向けた無料の電話サービスです。相談員は、電話を通して尊い命を水際で救っているのです。しかし、最近は、利用ニーズがどんどん増えているものの、相談員の数が追いついていないという現状があります。もし、あなたが「困っている人の助けになりたい」「社会的に意義のある活動をしたい」と思っているのであれば、ぜひ相談員になってみませんか?今回は、「いのちの電話」の相談員の活動内容や、実際に活動するためにはどうしたらいいのかについて、様々な角度からの情報をお伝えしていきます。

「いのちの電話」とは

「いのちの電話」とは、ボランティア相談員による、電話での悩み相談窓口のことです。近年は、苦しんでいる若者の利用を促すために、インターネット相談の受け付けも始まっています。ここでは、「いのちの電話」がどのように始まったのか、どんな内容のサービスなのか、具体的な内容について触れていきます。

・いのちの電話の歴史

「いのちの電話」は、1953年にロンドンで始まった、自殺予防の電話相談が起源となっています。日本では、1971年から運営か開始しています。活動内容を一言で言うならば、ボランティアスタッフによる、電話での悩み相談です。現在、「いのちの電話」の運営主体である「いのちの電話連盟」は50のセンターがあり、約6000名のボランティアスタッフが活動しています。多くの都道府県にセンターがあるので、居住地に応じて連絡先が異なっています。相談のニーズはどんどん高まり、2019年には、およそ62万件ほどの相談が寄せられました。

・相談員について

相談員は、完全無報酬のボランティアです。それに加えて、交通費や研修費などで数万円の費用を支払った上で活動しています。活動内容は、主に苦しんでいる方の相談に乗ることです。大きな不安を抱え、生きている意味が感じられない方や、苦しくて死んでしまいたいと思っている方と話をすることになります。そのため、相談員は、それぞれの方の想いを「傾聴すること」「受容すること」を大切にしています。

「いのちの電話」の活動内容と求められているもの

「いのちの電話」は、いつでもどこでも電話をすることができ、無料で話を聞いてもらえる仕組みが取られています。事前に申し込みの必要もないので、気軽に利用することができます。また、相談員は、研修を積んだプロばかりなので、気持ちを受け止めてもらえる安心感が得られるはずです。「自殺してしまいたい」という気持ちを1人で抱えている人にとっては、何を話しても怒られず、受け止めてもらえることで、救われる部分がたくさんあるといえるでしょう。ここでは、「いのちの電話」では具体的にどんなサービスをしているのか、そして今求められていることはどんなことなのかについて見ていきましょう。

・自殺を予防するための対策

2020年には、2万1081人もが自殺している状況があります。これは、前年と比べて、912人増加しているのです。特に、女性の自殺者が増加している傾向にあり、コロナウイルスの影響が計り知れません。「いのちの電話」では、こういった事実を踏まえ、自殺予防が目的の「自殺予防いのちの電話」という新しい相談窓口を開設しました。これは、本格的に自殺を考えている方専用の相談電話です。毎日16:00 ~21:00の間、また、毎月 10 日は 8:00 から翌 11 日 8:00 まで、相談することができます。こういった活動がどんどん広まり、「苦しい時には、まずは電話をしてみる」ということが当たり前になっていってほしいですね。

・インターネットでの相談

電話での相談窓口の他に、近年はインターネットを利用して相談することができるようになってきました。自分のアドレスや居住地を記載し、件名を30字まで、そして内容を1000字以内で記載すると、返信をもらうことができます。電話でうまく話す自信がない方などにとっては、こういったツールが今後更に求められるといえるでしょう。

•子供たちの尊い命を救う活動

「いのちの電話」の相談員によると、30年前には10代の子供たちからの相談件数が、全体の20%を占めていました。しかし、現在はわずか1%と激減しています。2019年度の文部科学省の調査では、不登校の生徒は約18万人存在しているようです。これは過去最高の数だといいます。これらから、悩みがなくなったわけではなく、気軽に相談できる存在が減ってしまっているといえるでしょう。コロナ禍の影響で、多くのことを我慢している子供たち。今までよりも更に孤独を感じてしまい、辛い思いをしている子供も多いはずです。大切な命を救うためには、「いのちの電話」をより広めていく活動にも力を入れていく必要があるでしょう。

「いのちの電話」の相談員について

「いのちの電話」の相談員は、電話を通して悩みを抱えている人の相談にのり、「心のしこり」を取り除く活動をしています。活動は原則として、月に2回程度であり、2年間行うことになります。なお、継続するためには、月に1回の継続研修を受講することが必須要件となっています。ここでは、相談員が活動で得ることができるものや、どんな人に向いているのかということについて記載していきます。

・「いのちの電話」の活動で得ることのできるもの

「いのちの電話」の相談員として活動することで、大切な命を救っているという「誇り」、そして、社会に貢献しているのだという「使命感」を持つことができます。また、傾聴力や高いコミュニケーション能力を身につけることができるので、職場でのやりとりや、子育てなどで活かすこともできるでしょう。何より、人の役に立つことができることで、自己肯定感を高めることができ、生き甲斐を感じることができます。お金では買えない、大切な学びを得ることができるのです。

・「いのちの電話」の活動のデメリット

「いのちの電話」の相談員は、完全に報酬が出ないため、自己負担が発生するといけないことがデメリットとして挙げられます。交通費や研修費用も自己負担となります。地域によっては、数万円を支払う必要があるところもあり、金銭的に余裕のある人でないとなかなか取り組むことは難しいといえます。

・こんな人におすすめ

以下の項目に当てはまる人は、適性があるといえます。

「心理学」に興味のある人

「誰かのために何かをしたい」という責任感が強い人

自分だけの視点でなく、相手の立場に立って物事を考えられる人

人の心の奥に隠された本音をくみ取る力がある人

人から話を引き出す傾聴力がある人

また、業務を続けていく上で、ストレスで体調を崩さないためにも、相手に入り込みすぎず、冷静に話を聞くことができ、精神的に安定している人が相応しいといえます。

「いのちの電話」がつながらない理由は?

「いのちの電話」は、繋がるか、繋がらないかで大きく評判が分かれてしまいます。電話が繋がった人は、「誰かに繋がれた、今夜はゆっくり眠れそう」「誰にもいえない気持ちを聞いてもらえた」と安心感を得ることができています。しかし、何度かけても繋がらない場合もあ李、苦情につながってしまうケースもあります。ここでは、話が繋がらない理由や、現在「いのちの電話」が抱えている問題について記載します。

・繋がらない現象について

最近は、残念なことに、「いのちの電話」に何度かけても繋がらないという事態が頻繁に発生しています。時間帯や居住地にもよりますが、1回で電話がつながることはあまりなく、それが苦情につながっているのです。横浜では10回に1回、愛知では20回に1回ほどでつながると言われており、利用を希望していた人からは「何時間もかけ続けたのに」「私を見捨てるのか」という声が挙がっています。

・コロナウイルスの影響

社会福祉法人「千葉いのちの電話」では、回線混雑に関する問い合わせが相次いでいるといいます。中には「100回かけても繋がらない」という声が挙がるなど、対応できない電話が以前より増えているのです。その理由は、コロナウイルスの影響による人手不足です。

相談員は高齢者が多いため、コロナ禍の影響で活動を休止している人が出てきています。

また、コロナ禍で新規相談員の募集を停止したり、営業時間を24時間から短縮したりすることが影響したということです。

このままでは、話を聞いてほしい時に繋がらず、電話をかけたことで余計に孤独を感じてしまう可能性もあります。コロナ禍で電話の利用ニーズは高まるばかりです。今後は相談員の充実が求められています。

「いのちの電話」の相談員になるには

「いのちの電話」の相談員は希望すれば誰でもなることができるというわけではありません。適性を見るために審査があり、自費負担の研修を受ける必要もあります。ここからは、相談員になりたいと思った時にどのように行動すればいいのかについてまとめていきます。

・書類審査の内容(2021年東京都の場合)

相談員に認定されるためには、まず書類を提出する必要があります。東京都の場合は、22歳から65歳までで、心身が健康であり、「いのちの電話」の活動に積極的に参加したいという意欲を持っている人が応募することができます。2021年の応募は2月1日から4月30日であり、約40名を募集していました。

書類には、履歴書という形ではなく、「自分史(3000字〜4000字)」を書く欄と、「志望動機(800字)」を書く欄が設けられていました。「自分史」は、これまで出会った人や、自分に影響を与えたことなどについて触れながら、どんな人生を歩んできたのかまとめるというものです。こういった書類審査の内容や、募集時期、募集人数などは、住んでいる地域によっても異なりますので、相談員に応募したいと思っている人は、頻繁にチェックするようにしておきましょう。

・面接、適性検査について(2021年東京都の場合)

書類審査に通過したら、次に第二次選考として、面接と適性検査を受ける必要があります。2021年の東京都では、6月中旬の土日で開催されており、詳細は該当者のみに通知されるようになっていました。

・研修について(2021年東京都の場合)

審査ののち、適性が認められると、次は研修に参加することになります。研修は、2年間あり、1年目は座学とロールプレイを行い、2年目はインターンの実習にて実践スキルを学んでいきます。これらを通して、「いのちの電話」の相談員としての本当にやっていけるのか判断されることになります。なお、選考の基準は公開されていないものの、研修には8割以上の出席をする必要があると言われています。

2021年の東京都では、9月から約1年半の間、研修が実施されます。毎週火曜日の19:00~21:30で行われる予定です。費用は、養成研修の各課程に月10000円であり、それに加えて合宿の参加費(約30000円)も必要になります。

研修では傾聴スキルや、心理学的な知見を学ぶことができる他、自分自身と向き合う大切さを学ぶことができます。

参加した方からは、「研修によって新たな自分を知ることができた」「一緒に受講する仲間とも親密になることができ、家庭や会社以外での社会でのつながりを感じることができた」という声が挙がっていました。研修を終えるまでは、とても大変な道のりですが、ぜひ「誰かを救いたい」という強い思いを持ち続け、最後まで諦めずに行動をしていきましょう。

まとめ

いかがでしたか。コロナ禍の影響もあり、生きることに希望を感じられない方も増えています。そんな方の心の支えになれることで、自分自身の人生に意味を見出すこともできるかもしれません。もし興味があるという方は、ぜひ「いのちの電話」の相談員として活動するための方法を模索してみてください。大変な活動ではあるものの、大きなやりがいや、かけがえのない仲間を得ることができることでしょう。

参考資料

https://www.tokyo-np.co.jp/article/101586
https://www.inochinodenwa.org/soudan.php
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201003/k10012646781000.html
https://www.indt.jp/info/staff.php
https://www.asahi.com/articles/ASMD35DZ9MD3UTIL02M.html
https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2021/3415_01
https://www.inochinodenwa-net.jp/about.html
https://www.news24.jp/sp/articles/2019/09/06/07494415.html
https://www.newsweekjapan.jp/amp/stories/world/2021/02/post-95549.php?page=1

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