強迫性障害とは?

強迫性障害とは、強い強迫観念に襲われて日常生活に支障をきたす精神疾患です。自分で分かっていても、そのこだわりや不安を拭うことができずに繰り返してしまうというものです。心の病気だと気づかない人も多くいますが、生活で障害をもたらす重大疾患の1つで、50人~100人にひとりがかかる病気だと考えられています。きちんと治療をすることによって改善することができます。

強迫性障害の原因

強迫性障害の原因としては、性格やストレス・生育環境だと考えられていますが、まだ具体的な原因については解明されていません。現在の仮説では、脳内のセロトニンの働きの異常だとも言われています。性格的にはまじめで完璧主義の人がなりやすいと考えられています。発症するきっかけは人それぞれで、生活環境の変化や人間関係のトラブル、身近な人間の死などが関係することが多いと言われています。

強迫性障害の症状

強迫性障害には主に3つの症状があります。不合理だと分かっていてもその行動を頭から払拭することのできない「強迫観念」、強迫観念にかられてどうしてもその行動を行ってしまう「強迫行為」、それらの症状が出てしまうような状況を避けようとする「回避行動」です。不安な気持ちが止まらず、やりすぎているし意味がないからやめようと思ってもその行為を止めることができません。

強迫性障害の代表的な強迫行為

強迫性障害の患者さんの中でも強迫行為として行う事例は異なります。ここではよくみられる強迫行為についてご紹介していきます。よくある事例としては、確認行為です。例えば、家のカギを閉め忘れていないか、ガスを消したのかを何度も確認します。外出時でも不安になって家に帰宅して確認する人もいます。その他には、自分の身体が汚れていると思ってしまい、何度も入浴や手洗いを繰り返したり、異常なほど除菌をするという不潔恐怖があります。この症状の方はどれだけ自分の手が荒れていてもやめられずに手を洗ってしまう人もいます。

強迫性障害の人の日常生活

強迫性障害は日常生活で当たり前に行っていることの延長線上で起こるので、神経質な性格なのか病気なのかを見分けるのはとても難しいです。その基準としては、日常生活に支障が出ているかどうかが重要になります。強迫性障害になると無意味だと分かっていてもどうしてもやめられないので、確認行動に時間を取られたり、そのために約束の時間を守れなくなってしまうということが頻繁に起こります。また、本人も強い不安のために心身が疲労してしまい、いつも通りの日常生活が送れなくなっていきます。そのような生活は周囲の人間にも負担をかけてしまうので、本人や周囲の人が少し異変に気付いた段階で専門の医療機関に相談した方がよいでしょう。

強迫性障害の治療法

強迫性障害の治療法には、薬物療法と認知行動療法を組み合わせて取り組むことが最も効果的だと考えられています。強迫性障害の方の場合、強迫観念を抑えられず強迫行為を行ってしまうことで自分を責めていたり強い不安を抱いているというケースが多いので、まずは薬によって精神状態を安定させてから、症状の根治のための認知療法に取りかかるという治療法がよく使用されます。認知行動療法では、曝露反応妨害法というやり方を行います。これは本人が行ってしまう強迫行為を我慢するという行動療法です。段階的に行うことによって不安が薄れていき、強迫行為をしなくても生活ができるようになります。一時的には我慢していても治療を辞めてしまうとまた再発してしまう可能性もあるので、長期的な視点を持って行うことが大切です。

強迫性障害に対して周囲ができる手助け

強迫性障害は身近にいる家族でも本人の不安や苦しみを理解することは難しいと言われています。ただ、最も苦しいのは本人なので、強迫行為をコントロールできないということを理解することが大切です。強迫行為中に周りから何か話しかけられたり邪魔をされるとまた最初からやり直すという人もいるので、注意して見守るようにしましょう。また、強迫性障害の方は自分で強迫行為が完結する自己完結型と、周囲の人も同じように行動するように強要する巻き込み型があります。巻き込み型の場合、家族も本人が行う強迫行為をするように巻き込まれるので家族の負担も大きくなります。そのことにより本人の症状も悪化していきます。そのため、家族もできるだけ支援をしないようにしていくことが重要です。ただ、その際に家族が抵抗したことにより物に当たったり暴力をふるう場合もあるので、家族も共に認知行動療法に参加するといいでしょう。

まとめ

強迫性障害は本人も日常の中で衝動を抑えられずに苦しい想いをしていますが、周囲の人もその対応に困惑するケースもあります。早めに対処をすることで症状を改善することも可能ですので、一人で悩まずに相談することをおすすめします。

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